1995年1月17日の大地震で被害にあった、祖父・村野藤吾の自邸の写真です。もともと河内長野の農家を移築し、利用して建てたという旧館部分と、新しく増築した新館部分があったのですが、その旧館部分が言葉通りぺちゃんこになってしまいました。家族だけでなく、多くの方々に愛された家のこのような姿をお見せするのは心が痛みますが、地震の破壊力、そして自然の力を改めて感じていただけたら…と思います。祖父が生きていたらどんな言葉を語っただろう、そんな事を思いながら、写真を公表させて頂きます。

黒猫は震災直後どこからか現れ、倒壊した家の中に住み着いた迷い猫です。いつのまにか姿を消してしまいました。